Beginners' Unit Revisited!、このシリーズ久々の登場です。
第15弾は前川さんのビギナーズ体験です。
前川さんは7期(2000年)のビギナーズ受講生で、山岡徳貴子さん演出の
「ヒネミ」(宮沢章夫作)に、役者として出演されました。
前川さんは現在もお芝居を続けておられます。そして最近はMCのお仕事も
されています。
私がビギナーズを受けていたのは、5年前の2000年8月の事です。
私はもともと声優になりたかった。
芝居はその表現力を付けるために高校のクラブから始めました。
卒業後もいくつかの劇団に入っていたけれど、
何の因果か私の入る集団はすぐに潰れてしまうのです。
当時もその前にいた劇団が半ば休止状態のとき、
中青でビギナーズユニットのチラシをみつけました。
受けてみて驚いたのは人数の多さです。
本当に色んな人がいて、男女が半々、学生と社会人が半々、
芝居経験も半々だったと思います。
今思い出すのは、夏の暑い中、隣の公園で薄明かりの下夜遅くまで練習したり、
時には語りあったり、汗を垂らしながら大道具のタタキをしたり、
年齢も立場も違う人なのに作品を作るという目標の為だけに必死でした。
私達の時はみんなの結束が固まったのが遅かったので、
ギリギリまではらはらドキドキでした。
そして、あの時ほど色んな人と向き合おうとしたことは無かったかもしれません。
そしてそうでなかったらあの作品は出来ませんでした。
終わってからみんなと離れるのがイヤで本番の次の日も公園に行ったら、
結構人が来ていて、みんなで花火をしました。
今思い出すと、言葉は恥ずかしいのですが、第2の青春でした。
あの経験が今どう生きているかといわれると難しいのですが、
今も私は芝居を続けています。
そして、ビギナーズがきっかけで知り合った子と今も仲良くしています。
ビギナーズが私に残してくれたのは、当時のパンフレットの言葉を借りるなら
「出会い」だったと思います。
たぶんあれを受けていなかったら、出会わなかった人がいっぱいいるだろうと思います。
そして会わなくなってもいつか同窓会とかないかなーなんて期待をしています。
最後に、今世の中は殺伐としています。
バーチャルなコミュニケーションがもてはやされている時代です。
けれど、本当に相手とコミュニケーションをとりたいなら、
絶対に顔を付き合わせて、何度も話さなければならない、
と久々に芝居をしてみて思いました。
だからビギナーズがそのきっかけになるのでは無いかと、私は思います。
何を話したらいいのか分らない人でも、
芝居という共通の話題が必ず提示されているんですからね。
前川 愛子
2005年12月30日
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