2009年11月05日

高田さんのココロ体験(S1)

今年で5回目を迎える「ココロからだンスW.S」。
今年は、ナビゲーターの佐藤健大郎さんに加え、
特別講師として、きたまりさん、森川弘和さん、
砂連尾理さんを迎え、多様なダンス表現方法を学びながら
集団でダンス創作を行ないます。
現在、参加者募集中で、今回はダンス初心者から経験者まで
どなたでもご参加いただけます。

そこで、新しいカテゴリー【特集】ココロ Revisited!を加え、
これから「ココロからだンスW.S」の参加体験談を掲載していきます。


さて、記念すべき【特集】ココロ Revisited!
第1弾は高田さんのココロ体験です。
高田さんはダンサーとして参加されました。

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ココロからだンスW.S 2008(#4)
Studio Performance記録
 平成21年(2009年)3月14日・15日
 東山青少年活動センター 創造活動室
スタッフ
 構成:佐藤健大郎
 アシスタント:大快和子・福井幸代
 照明:川島令子(GEKKEN staff room)
 音響:奥村朋代(GEKKEN staff room)


積極的になればなるほど得るものが多く、
受身になればなるほど苦しくなる場だったと思う。
参加した当初。受身だった。
思っていること、やりたいことがあっても、言うことに抵抗があった。
自分を出せない、後味の悪さがあった。
でも、流れに乗っていれば何とかなる。
そんな風に思ってごまかした。
苦しくなってきたのは、本番が近くなって。
段々とごまかしが効かなくなってきた。
形でごまかすダンスもあるという。
でも、このW.Sはごまかしのないダンス。
ごまかしのない部分で魅せるダンスだった。
嘘がつけない。本当の真剣さが求められる。
でも、ごまかさずに向き合うのが怖い。
苦しい。それでも、段々苦しくなっていく中で救いがあった。

救い。それは、自身で考えた振付だった。
どう振付したいか、どの音楽を使いたいか。
ダンサーに委ねられている部分がある。
ここ20年くらい、僕には特別な曲があった。
ベートーヴェンの第九。
これで振付したいって気持ちがあったけど、
本当にそんなことできるのか、って気持ちもあった。
また、そんな提案をしちゃ駄目だと、勝手に思っている部分があった。
でも、結果駄目でも、やりたいことを主張しないと、って気持ちになった。
些細だけど、その時の僕にとっては大きい勇気が要った。
そして、結局、第九の振付が加わった。
好きだから、本当にやりたいって思ったことだから、
ちょっとでもいいものを、って真剣になった。
それだけじゃない。
逃げたくなっても、この第九の部分が支えになった。

公演が終わって、満足した気持ちと、不満な気持ちと両方残った。
満足した気持ちは、第九の部分が主だった。
不満な気持ちはそれ以外の部分で残った。
受身が抜け切れず、結果、辛かった部分だ。
でも、「ココロからだンス」は多くのものを僕に残してくれた。
今回に限らず、今までの人生、やりたいことをやらないで生きてきた部分がある。
それは、物事と真剣に向き合うことから逃げてきたとも言える。
でも、結局、やりたいことじゃないと真剣にできないし、
得るものは少ないってこと。
そのことに、このW.Sを通して気付かされた。
ごまかしが効くW.Sだったらこうはならなかっただろう。
ごまかしが効かないからこそ、自分と真剣に向き合わざるを得なかった。
逃げていた自分と向き合わざるを得なかった。
そして、W.Sをきっかけに変わることができた。

この記事へのコメント
いい文章でウルウルしちゃいました。
私もこのWSの存在は大きくて、やっぱり一番学んだのは「向き合う」ってことだと思う。
それと、気づいたら体を動かしているってことも大きい変化だと思う。
ダンスって言葉がないのに、言葉よりも相手と繋がれるような気がするから不思議。
Posted by もりさえ at 2009年11月06日 20:25
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