拳銃ストリップの公演が無事終了しました。
チャカ・セレクション「チャレンジ一年生 Vol.1」
と副題が付けられた今回の公演。
劇団の旗揚げ以来、オリジナル脚本を
上演し続けてきた拳銃ストリップ。しかも寡作な劇団だった。
ところが、舞台挨拶でも語られたように、
これからの数年間は、オリジナル脚本での上演と
既成台本での上演、合せて年間2本の公演をうっていきたい、
ということで、今回はその第一歩の公演だったという訳です。
その記念すべき第1回目の作品として取り上げられたのが、
なんとMONOの「約三十の嘘」。
もともと嘘を生業としている6人の詐欺師のお話。
彼らが再び集まり、またかつてのように仕事で一儲けを目論むが
所詮は嘘で固められた人間関係。
いつどこで裏切られるかも知れず、みな戦々恐々。
仲間とは呼べないもの同士の協働作業の滑稽さ。
しかし、仲間を信じて協力してやろうよと、何度も語られる。
この自己矛盾とも言える、お芝居を動かす構造が
逆に「集団」というものをクローズアップさせ、意識化させる。
拳銃ストリップが新たな試みとして、
この「約三十の嘘」を取り上げた理由は、
もしかすると、拳銃ストリップという劇団にとっても、
自らの集団を意識する時期にさしかかっている、
ということと、何か関連があるのかもしれない。
表方スタッフはすべて鉄道員のスタイルで統一され、
舞台美術もしっかりと作られていて(これまでの公演では
ここまで凝った舞台美術を創ったことがないとのことで、
今回は特に舞台美術の仕込みにもかなり時間がかけられました)、
アンティークな車内の雰囲気が醸しだされていました。
ちょっとお芝居のテンポが緩やか過ぎるかなと感じて
終演直後に時計を見ると、125分を超えていました。
それをMONOはテンポよく、100分くらいでやってしまうのですから、
改めてMONOの役者さんたちのすごさを認識しました。
そういう難しい戯曲の上演に挑戦したということ、
それに加えて、お芝居における舞台美術の重要性を再認識して、
時間をかけてしっかりと作り込む選択をした、今回の公演は、
拳銃ストリップにとっても、たいへんいい経験となったと思います。
最後に、これからも様々ないい作品と出会い、
刺激を受けながら成長していきたいと、観客に向けて語りかけていました。
2010年07月11日
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2005年の旗揚げ公演以来、五年ぶり? でしょうか・・・、
東山へ戻ってきました!(と、言っても稽古場はもっぱら東青ですが・・・)
記事の通りです・・・。
そこまで見抜かれているんですね・・・、焦りました・・・。
何故か泣きそうになりました。
本当にいつもいつもお世話になり、ありがとうございます。
今回も無事に終えられたのは、
東山青少年活動センターの皆様の
サポートがあったからこそです。
本当にありがとうございます。
これからも宜しくお願いいたします。
いつか、故郷(東山青少年活動センター)に
錦を飾りたい思いです・・・・・・。