第8弾は川瀬さんのココロ体験です。
川瀬さんは第7期(2011年度)のココロからだンスW.Sに参加されました。
ココロからだンスW.S 2011(#7)
Studio Performance記録
平成24年(2012年)3月17日・18日
東山青少年活動センター 創造活動室
スタッフ
構成:佐藤 健大郎
アシスタント:福井 幸代
舞台監督:七井 悠
照明:川島 令子(GEKKEN staff room)
音響:島 崇
ココロからだンスW.Sに参加したのは、もう2年前のことになります。
私は大学を卒業した年に踊りをはじめ、
次の年にココロからだンスW.S#7に参加しました。
今でも踊りを続けていますが、 当時ぶつかって向き合った事は、
未だにふとした時にありありと思い出されます。
きっと同期のメンバーそれぞれ向き合った事は違うと思うのですが、
私の場合は、人や空間と正面から向き合う事でした。
ココロからだンスW.Sの修了公演のワンシーンに、
一対一で正面から向き合ってアクションを起こすことで、
空間を動かしていくものがありました。
動きのルールだけが敷かれていて、
その上で遊ぶように動いていくシーンのため、基本的に即興です。
毎回起こる出来事は予測不可能なはずで、
毎回新鮮な出来事が起こるはずのシーンです。
しかし、稽古を重ねるうちに、「慣れ」が出てくるのか、
ある意味で学習をするのか、「《これ》がきたら《こう》反応する」
というような、意味のない「枠組み」の中で
動いてしまう自分とぶつかりました。
そういう事をしている時は、まず相手と向き合えているわけもなく
(頭の中の枠組みに当てはめていて、
その時のその人の存在をすっとばしてしまっている)、
上滑る感覚がとても居心地が悪く感じられました。




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ココロからだンスW.S#10参加者募集中です。
説明会は11月27日(木)19時から。
ぜひエントリーしてください。
詳しくはこちらから。
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実際に向き合っている今この時のその人と踊るのではなく、
自分からつくってしまった「枠組み」と踊ろうとしたのだと思います。
動きが「枠組み」に集約されてしまっては、頭ばかりを使ってしまって、
きっと身体全身で踊れなくなってしまうのかもしれないと思います。
飾りのない、ただ素のままの“自分”を晒すことを恐れずに、
人や空間と向き合おうとする試みと、そうしようとする時の危うい感覚は、
日常生活の中では久しく出会わない感覚でした。
もちろん、生活の中でいつでも素のままの自分を
晒す必要はないと思うのですが、
問題は、気付かないうちに体裁を整えた状態で
すごしているということだと思います。
色々な感覚をシャットアウトして、何かしらの体(てい)を装っていると、
身体感覚もどんどん閉ざされていくように思います。
逆に、身体を動かす事、身体感覚(皮膚感覚のような繊細なものも含めて)を
研ぎ澄ます事から、心を柔らかくほぐしていくことも出来るのだなということも、
ココロからだンスW.Sでのワークの中で体験しました。
慣れた動作も、身体感覚が研ぎ澄まされていれば、
ひと味違って感じられそうです。
これは余談ですが、7期のメンバーは、WSの後は一緒に晩ご飯を食べに、
東山青少年活動センターからほど近い中華屋さんによく行きました。
もしかすると、 よくご飯を食べに出かけた理由は、
ワークをやって心も身体も伸び伸びとほぐれた状態での食事は、
格別なおいしさを味わえたからかもしれません。
川瀬亜衣