2023年08月31日

中高生のための、演出ワークショップ@

中高生向けのワークショップもいよいよ終盤。
この日(8/26)は、ルドルフの筒井さんをお迎えして、
演出の講座が行われました。

最初は(少しの時間の)座学から始まりました。
筒井さんは、まず、演出の一般的な定義を紹介し、
そして、その意味を参加者みんなと確認。
それから、チェーホフの「かもめ」の舞台映像を7つ紹介。
ロシア、イギリス、日本(無名塾・地点)で行われた公演で、
舞台美術や衣装なども様々な中で、
演出の仕方の違いを感じてもらいました。

演出家の仕事で一番大切なことは、
できるだけ具体的なことばにして、
それを役者やスタッフに伝えて共有していくこと、
それと、なぜそうしたいと思うのか、
演出家は絶えずその理由を探っていくこと。

2308311.jpg 2308312.jpg 2308313.jpg

ということで、演出家の仕事を知るための実践編として、
別役実さんの寸劇「勝手にしやがれ」の冒頭部分を
参加者3人にパンダさんを加えた4人が、
交代で役者となって実際に演じながら、そのうちの1人は、
これも交代で演出に挑戦してみることになりました。

最初はなかなか勝手が分からず、どこに目を付けたらいいのか、
どういうことを伝えるべきなのか、と戸惑いがちな参加者たちに、
筒井さんはその都度、必要なことばをかけて進めていきました。
「私はこう見る(見える)でいいよ。人によって違うから」
「よかったところ、面白くなかったところ、
 よくわからないところをメモすること」

「この脚本の起承転結のそれぞれはどこからどこまで?」
「このことは脚本が長くなるほど大切になってくる。
 まとまりを意識していると、全体の構造が見えやすいので、
 分からなくなった時に、そこに立ち返って考えられる」

「演出の初期は、役者さんに好きにやってください、
 というのも大事。最初から細かく指示し過ぎると、
 役者さんから出て来るものが出にくくなるので要注意」などなど。

この日の参加者の感想は、
「それぞれの個性が演出に出る」
「俯瞰することでよく見える」
「最初、気にしてなかったことが見えてくる」
「観客の視点に立って見たことがなかったので新鮮」などでした。

次回はいよいよこの脚本全部に演出を付けてみます。


posted by ひがせい at 15:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック