2023年09月01日

中高生のための、演出ワークショップA

演出ワークショップの2回目(8/27)は、前回と同じやり方で、
別役実さんの短編脚本「勝手にしやがれ」の残り部分を
3パートずつに分け、参加者3人それぞれが、
1パートずつ交代で演出を試みました。

参加者の演出に対しては、各パートが終わるごとに、
筒井さんが気になるところを演出に問いかけ、
その意図を整理・確認しながら、そういう場合の効果的な、
指示の出し方をアドバイスする一方で、
私ならこうするかなという、その意図を説明しながら、
演出の見本を具体的に見せていました。

稽古の初期段階では、シーンを何度も繰り返すことが大切、と筒井さん。
それによって、役者には台詞が入る効果があるし、
役者に動いてもらっているうちに、演出家に見えてくるものがある。
もっとこうしてほしいとうことがあったら、
からだの動き、向きなど、要望などは具体的に(台詞のどの部分で)伝えること。
一度見てわからなかったら、もう1回やって、と言うことも大切。

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また、基本的に気を付けておくこと、知っておくこととして、
・客席のド真ん中を基準に考えて、上下(かみしも)にいる役者が
一度にお客さんの目に入ることが大切。
結構、視野の角度は狭いので、上下を一度に見通すとなると、
役者が上下に離れ過ぎてしまうと、見えにくくなる。
・役者の顔が見える必要はあるが、みんなが極端に真正面を向いている状態も
かえって不自然になったりすることもあるので注意。
・見せたい絵、理想のポジションになるように逆算して役者に動いてもらう。
・台詞の間合いが長いとお客さんは退屈するので、
効果的な間が要ることろまではトントンともっていくと、
そこで緊張感も生まれ、間も生きる。
などなど。

この戯曲は、別れたいと思う女と、一緒にいたいと望む男、
それに、たまたまそこに居合わせた、2人とは無関係な男の物語。
筒井さんの、男たちと女の気持ちが態度に出るように、
より欲求を持って演じるようにしてほしい、という点と、
そのシーンでは何を見せたいのか、特に誰を見せたいのかをより意識して、
やってほしいという、アドバイスのもと、
参加者それぞれが感じた戯曲の面白さを
どうすれば効果的に表現できるのかを考え、
みな試行錯誤しながら取り組んでいました。


posted by ひがせい at 14:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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