このライブは、前夜祭でクリエイターズから発表のあった
シークレットライブのことです。
文字通りシークレットのままだった模様で、
情報をうまく入手できなかったとみえ、
センターからのお客さんは、ついに1人もお見えになりませんでした。
そのかわり、喫茶店にいたお客さんが突然観客に。
最初は何が始まるのかと、戸惑いがちだったお客さんも、ライブが始まると
だんだんと引き込まれ、終了後には、大きな拍手をしていただきました。
センターから少し北へ行くと、右手正面に八坂の塔が見える通りに出ます。
その坂(時代劇やコマーシャルの撮影によく使われる坂道です)を上がって行くと、
ちょっと大きな2階建ての町屋が見えます。
喫茶店はその1階にあります。
カウンターと椅子席で30人くらいが入ると一杯になりそうな喫茶店。
店の奥には、大きなガラス戸があり、そこからは小さな坪庭が一望できます。
東山しげMAP作成の折、たまたまこのお店の前を通りかかったしげやんは、
お店の名前がしげやんの作品名と一緒だったことから、
ぜひここで躍りたいとお願いしたところ、しげやんの熱意で、
今日のライブが実現したというわけです。
庭の前面には、ちょっと大粒の玉砂利が敷き詰められ、
正面には松の木が植え込んであります。
飛び石がいくつか並び、その向こうには、つくばいと石灯篭。
つくばいのすぐ横の木は、おそらく椿でしょう。
今日の衣裳は、黒のロングドレスのしげやん。
庭の真中、玉砂利の上でゆっくりと踊り始めました。
両手でスカートの裾を持ち、少しずつひだを作ってまとめるようにたくし上げ、
顔が隠れるまで両手を頭の上へ。
ラベンダーの花が付いたビキニの衣裳が現わになり、
黒のロングドレスを脱ぎ捨てると、
ビキニ姿のまま、奥の石の上でゆっくりとした動き。
劇場とは全く違う風景の中の「Lavender」。
松葉に見え隠れするしげやんは、なんと表現してよいか、
野性味たっぷりでした。
庭から室内に戻ったしげやんは、(もちろんビキニ姿で)
カウンターに座っていたお爺さんに
外の新鮮な空気と共にエネルギーを吹き込むような仕草をしたあと、
肩もみダンスのサービスつき。
コンテンポラリーダンスを初めて見るマスターのおかみさんも
すばらしいと感動の拍手を送っていました。


