今年(2014年)の五条坂陶器まつりは、台風11号の影響で
土・日の開催が中止となり、結果的には、7日(木)と8日(金)の
2日間のみの開催ということで、このブログで盛り上げる間もなく、
あっという間に終わってしまった感があります。
そこで、その代わりと言ってはなんですが、
昨年の陶器まつりで出会った“
めで鯛” のことを書いておきます。
(ただし、作者の青木千佳さんは、“お鯛さん”
と、かわいらしく呼んでおられるようですが・・・。)

昨年の8月初めと言えば、演劇ビギナーズユニットの
20周年記念事業が終わって、記念誌の製作にとりかかった頃でした。
仕事の帰りに立ち寄った陶器まつりで、あるお店の店先に置かれていた、
ゴリラが描かれた大きなお皿が目に入りました。
この日は通り過ぎただけですが、なぜか後でこのお店のことが気になり、
後日、じっくり見てみようと訪ねました。
目玉焼きのブローチが置いてあり、
次に、紅白のタスキを着けた、
かわいらしい鯛の焼き物が目に留まりました。
ひとつひとつ焼き色が違うたくさん並んだ鯛。
よく見てみると、何だかそれぞれ個性的な顔つき(に見えました)。
青木さんにも相談しつつ、どれにするかを悩みに悩み、
やっと選んだのが、写真の"めで鯛” でした。
どういう訳か、このお目出
度い(鯛)感じに引き付けられ、
ついつい買ってしまったのでした。
陶器まつりの醍醐味のひとつ、作家さんとの作品を通した楽しい語らい。
ひとつひとつを大事に扱う手つきに、作品への愛情が伝わってきました。
ただ、この“めで鯛” を、
演劇ビギナーズユニット20周年記念活動報告冊子の
表紙デザインに使おうというアイデアは、
この時点ではまだ思いついてはいませんでした。

“めで鯛” がデザインされた冊子の表紙がこれ
です。タスキには好きな文字を入れて使って
もらってもいい、ということだったので、祝
と冊子タイトルを入れさせてもらいました。
この冊子の表紙を見て、本物のたい焼きだと
思い込んでいる方がたくさんおられますが、
実は、陶芸作品だったのです。
“めで鯛” にはいくつか種類があって、素焼き
の土の色調で、薄いものから濃いものまで。
その他にも色のバリエーションで、白や黒、
ツートンのものまであるそうです。
もしもこの青木さんの作品に出会わなければ
お決まりの事業報告書の表紙にはしたくない
と思っていても、いいデザインを思いつかず
冊子の表紙は別のものになっていたであろう
ことを思うと、あの時の出会いに感謝したい
と、改めて思います。
青木さんは、京都府立陶工高等技術専門校(2011年3月終了)、
京都市産業技術研究所陶磁器コース(2012年3月終了)の出身で、
お住まいは埼玉ですが、現在も京都の産業技術研究所で、
引き続き勉強を続けておられます。